大西ブログ

All your blog are belong to us

僕のオープンインターネット

みなさんと同様、僕も学生の頃geocitiesでホームページを作っていた。
コンテンツは日記とリンク集と掲示板(もちろんteacup)と、所有している映像ソフトのリスト。
日記は、ほぼ酒を飲んだ事とアニメを見た事とアニメを買った事しか書いてなかった。
映像ソフトのリストは重度のアニヲタの自己顕示欲の産物。レアな海外アニメのLDをヤフオクやebayで落札しては喜んでリストに加えていた。
サイトを見に来るのは友達だけだと思っていた。友達のほとんどは大学のオタク系サークルの友人、あとはネットで知り合った人が少し。


そんなしょうもないサイトでも、インターネットに公開していた事で面白いことが起きたことがある。
ひとつは、海外のアニヲタの人から、アニメのVHSソフトを譲ってくれという英語のメール。お前の国ではNTSC見れないだろって返したら、なんとかするからとにかく譲ってくれとか。結局断ったのだけど、知らない海外の人からメールが来るってなんかすごい!これがインターネットか!とひどく感激したことを覚えている。ちなみに所望されたのは Tex Avery だった。遠く離れた国の人で同じアニメ作家が好きな人がいるというのが感じられて少し愉快な気持ちになった。
またある時は、有名なアニメの脚本家の方に、アニメの専門学校の授業で生徒に見せたいからと、マイナーな海外アニメのLDを貸してくれと依頼されたこともある。僕自身がすごく好きな脚本家の方だったので、LD貸してと言われただけなのにものすごく舞い上がってうれしい気持ちになった。
これらが、何かを公開して、知らない人からのフィードバックを得るというオープンインターネットの原体験となっている。


ネットで知り合った友人の中に、僕よりかなり年上の方がいた。世界名作劇場つながりというよくわからない関係で、僕のどうでもいい日記をよく読んでれくていて、時々はメールをしたりしていた。お会いしたこともなかったその方に、日記の更新が滞っていたとき、メールで「あなたの友達は、あなたがご飯を食べたというだけの日記でも読みたいものだ。なんでもいいから書いてくれ」と言われたのを今でもすごく憶えている。「ブログ」という言葉はその後にできた言葉だけど、今こうやってブログサービスを作っていても、その時の言葉を折にふれ思い出す。日々の生活や思ったこと、なんでもいいから書いて残すと喜ぶ人がいる。そういう体験を大事にしていきたい。
とは言え、なんでもオープンにすると危ないことや辛い目に遭うこともある。軽い気持ちで書いた内容が炎上したり、わけのわからないスパムコメントがついたり、そういった嫌な体験からは守りつつ、いろいろ書ける場、そういうものにしていけたらいいな。


HUG Tokyo でいろんな方とお話しできて、こんなことを思ったり思い出したりしたのでした。イベントの感想はまた書きます!

はてなで一緒に働きませんか?